マルチタスクができる人になる方法とは?マルチタスク能力を向上させてキャリアアップしよう

マルチタスクができる人になる方法とは?マルチタスク能力を向上させてキャリアアップしよう

「マルチタスクができる人」と聞くとどのような印象を持ちますでしょうか。

器用な人、キャパシティの大きな人、頭の切り替えが早い人、走りながら考えられる人…など、基本的にポジティブな印象のはずです。

ただ、こうした印象になるのは「マルチタスクができる人が少ない」と捉えられているからに他なりません。「あの人は優秀だからマルチタスクができる」と考えられているのです。

筆者自身、マルチタスクをすることは得意ではありませんでした。聖徳太子は10人に話しかけられてもそれぞれを理解できると言われますが、まさに神業。マルチタスカーは聖徳太子のような神業ができる人に他ならないと考えていたのです。

ですが、多種多様な仕事を行っていく中で、どうしてもマルチタスクをしなければいけない機会が多くなり、必然的にマルチタスクスキルを向上させてきました。今では、自信を持ってマルチタスクは得意と言うことができます。

重要なことは、マルチタスクは天性の能力ではなく、身に付けられるスキルだと言うことです。この記事ではマルチタスクについて詳細に解説していきます。ぜひマルチタスクというスキルを身に付けて、キャリアの幅を広げてください。

この記事を読むとわかること

・マルチタスクのメリット、デメリットがわかる

・マルチタスク能力の付け方がわかる

この記事を書いた人

古川賢人

古川賢人 事業開発.com編集長/株式会社イフビズ代表取締役
事業家、起業家。ベンチャー企業創業および事業開発〜運用、大企業での事業開発〜運用まで経験。世界的経済誌Forbesにてアジアで活躍する30歳未満のリーダー人材(Forbes 30 Under 30 Asia 2021)として選出された他、グッドデザイン賞、日本ギフト大賞、ACC等受賞経験あり。事業開発人材=事業家の働きやすい環境作りや事業家育成が企業成長及び経済成長の鍵と考えている。

目次

マルチタスクとは

マルチタスクとは、同時に複数のタスクや業務を行うことを指します。

現代のビジネス環境では、効率的に多くの業務をこなすことが求められています。例えば、身近なマルチタスクの例ですと、会議中にメールの返信をしたり、電話をしながら資料を作成したりすることが日常的に行われています。マルチタスク能力は、これらの複数の業務をスムーズにこなすために必要なスキルです。

また、会社によってはプロジェクト単位、業務単位での稼働が求められることがあります。A、B、Cのプロジェクトに入り、Aでは営業、Bではマーケティング、Cでは事業戦略立案のようなケースもあるでしょう。

頭も体も一つですが、頭や手を動かす機会が多方面であるほど、マルチタスク力が必要になるのです。

マルチタスクのメリット

マルチタスクのメリット
マルチタスクのメリット

マルチタスクを行うことのメリットについてみていきましょう。

多くの仕事を実行でき生産性が上がる

マルチタスクを行うことで、短時間で多くの業務を実行することが可能になります。

仕事全体の生産性が向上し、より多くの成果を上げることができます。

簡単に言い換えるならば「コストパフォーマンスの良い人材」になることができるのです。本来は3名に依頼するようなことでも、1人に依頼することで解決ができるのであれば、2人分の人件費がかからないことになります。業務を並行でいくつも進行させられる人は、企業から必然と評価されやすくなるのです。

スキルセットが増える

マルチタスクを習得する過程で、新たなスキルを身につけることができます。様々な業務に対応できる能力が向上し、仕事の幅が広がるのです。

仕事を進める上での考え方には質と量があります。マルチタスク能力は量に該当する考え方でしょう。量をこなす中で、体験が蓄積され、スキルセットとして再現可能な力を獲得できるのです。

キャリアアップにつながる

マルチタスク能力が高い人は、複数の業務を効率的にこなすことができる「コストパフォーマンスの良い人材」のため、職場での評価が高まります。これにより、昇進やキャリアアップのチャンスが増えます。マルチタスクできた方が昇進できるチャンスが増えると理解しましょう。

ビジネスキャリアの考え方として、ジェネラリスト人材/スペシャリスト人材の2軸があります。一見するとジェネラリスト人材のほうがマルチタスク能力が必要とされるように見えますが、答えはNOです。どちらにも必要です。

ジェネラリスト人材:一つの専門領域に特化せず、営業、マーケティング、管理能力があるような人材を指します。領域の異なるスキルセットをマルチタスクとしてこなすことのできる人材です。

スペシャリスト:一つの領域で質の高い人材です。ですが、一つの領域の中でも複数のスキルセットを持つことがキャリアアップに繋がりやすいのです。マーケティングが得意領域だとして、マスメディアマーケティング、デジタルマーケティング、ダイレクトマーケティングなどに対応できる人材は引く手あまたでしょう。

ジェネラリスト、スペシャリスト、いずれを志したとしても、キャリアアップするためには、マルチタスク能力が必要なのです。

スペシャリスト人材でもマルチタスクが不要な人

本当にごく限られたケースですが、マルチタスクが不要なキャリアの目指し方もあります。それは、スペシャリストでありながら、一つのことに圧倒的に秀でたキャリアを保有する方法です。簡単に言えば、「〇〇といったらAさん」のポジションを確立することです。

この方法を目指すことはもちろん可能ですが、才能と努力量が非常に大きく関わってきます。努力量によってカバーできない才能の壁にぶつかってしまうかもしれません。ただ、「〇〇といったらAさん」のポジションを築くことができれば、キャリア上は安泰の域まで達することができます。

収入アップにつながる

マルチタスク力が向上すると、キャリアアップとともに、収入も増加する可能性があります。

高いマルチタスク能力を持つ人は、信頼されやすくなります。そのため、重要なプロジェクトや仕事を任されることが多く、成果に応じた報酬が期待できます。

収入をあげたいと考えている方は、マルチタスク能力を上げることをぜひ目指しましょう。

マルチタスクのデメリット

マルチタスクのデメリット
マルチタスクのデメリット

マルチタスクをすることは良いことばかりではありません。時に、マルチタスクをすることでデメリットが発生することがあります。

集中力が散漫になる可能性がある

複数の業務を同時に行うことで、集中力が散漫になることがあります。これにより、各タスクの質が低下する可能性があります。

非常に簡単なロジックですが「マルチタスクをする→脳が疲れる→集中力が散漫になる」といった具合です。

人間の脳の作りは変わっていませんが、ITによる技術革新が起きたことで、マルチタスクが当たり前になりました。簡単に言うと脳が追いつけずに疲れやすくなるのは当たり前のことです。

集中力が散漫になった場合は、休むか一つのことに集中するようにしましょう。

仕事が優秀な人に偏る

マルチタスクを行う優秀な人に依存しすぎると、その人がいないと仕事が進まない状態になることがあります。これにより、組織全体の効率が低下するリスクがあります。

できる人にばかり仕事が偏った状態になるということです。これはどの組織でも発生しやすい現象だと思います。マルチタスクの弊害というよりは、マネジメント層により管理方法が適切ではないために発生しているケースも考えられます。

キャパシティを越えると生産性が下がる

マルチタスクは効果的に行えば生産性を向上させますが、キャパシティを越えると逆効果になります。多くのタスクを同時にこなすことができなくなり、全体の生産性が低下します。

「キャパオーバー」状態になると、著しく脳が疲れますので、休むしかありません。

過剰なマルチタスクは、短期的な成果を上げる上では重要ですし、乗り越えることで非常にスキルアップした実感を感じることができます。ですが、その状況が個人のキャパシティを超えるとスタミナ切れで走れなくなるように生産性が低下します。自分に合った業務量を見極めることが大切です。

マルチタスクが得意な人の特徴

マルチタスクが得意な人の特徴
マルチタスクが得意な人の特徴

マルチタスクのメリット、デメリットについて見てきました。マルチタスク能力が必要な理由はよくわかったかと思いますが、どのような人がマルチタスクに向いているか記載していきます。

計画性が高い

マルチタスクが得意な人は、計画的に業務を進めることが得意です。

スケジュールを立て、優先順位を決めて行動するため、効率的にタスクをこなすことができます。タスクを処理する順番について優先度順に決めているので、行動に迷いがなくなります。

頭の切り替えが上手い

頭の切り替えが早いことで、複数のタスクをスムーズに行うことができます。

ある業務から別の業務にスムーズに移行する能力が高く、すぐに状況把握して行動することができます。一つのことを考え続けたいタイプの方は、この頭の切り替えが苦手な傾向があります。

優先順位を決められる

マルチタスクが得意な人は、タスクの重要度や緊急度を見極め、優先順位をつけて対応することができます。これにより、重要な業務を確実にこなすことができます。

優先順位を決められる人は、優先順位を決めるためのロジックを持っています。業務の優先度を、緊急度・重要度・難易度などで総合して検討し、どのタスクから着手すれば良いか決めることができるのです。

マルチタスクが求められる仕事

マルチタスクが求められる仕事
マルチタスクが求められる仕事

では、特にマルチタスクが求められる仕事はなんでしょうか。先に示した通り、ジェネラリストでもスペシャリストでも、マルチタスク能力は基本的に必要です。

キャリアアップのためにマルチタスクスキルが必要な仕事について紹介します。

管理職

管理職は、複数のプロジェクトやチームを管理する必要があるため、マルチタスク能力が求められます。会議、報告書の作成、部下の指導など、多くの業務を同時に行う必要があります。

昇進し役職が上級管理職になるほどマルチタスク能力が求められます。

また、管理職兼現場対応も行うプレイングマネージャーは、より高いマルチタスク処理力が必要になります。

事業開発職

事業開発職は、新しいビジネスチャンスを見つけるために、多岐にわたる業務を同時に行います。市場調査、パートナーシップの構築、製品開発、戦略構築など、多くのタスクを効率的にこなす能力が求められます。

事業の幅が広く、現場での動きとともに、経営的観点も求められるため、様々な視点から物事を見る能力が必要です。

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マルチタスク力を向上させるテクニック

マルチタスク力を向上させるテクニック
マルチタスク力を向上させるテクニック

最後に、マルチタスク力を向上させるテクニックについて解説していきます。全てを網羅する必要はありませんが、自分に合ったものをうまく活用してみましょう。

タスク管理の実施

タスク管理ができる人はマルチタスク能力が高いです。そのため、タスクツールを使って、業務の進捗を管理することが重要です。ツールは、Trelloのような専用アプリや、メモ帳など、自分に合ったもので構いません。

タスクを一覧にし、優先順位をつけて管理することで、効率的に業務を進めることができます。

タスク管理の方法

・タスクが発生したら、必ず管理ツールに記載します。

・タスクの優先度を都度変更します。毎日朝一番にタスクの優先度を調整するなど、ルールを決めると管理が楽になります。

・タスクが解決したら、タスクを削除します。

対応時間を業務区分で区切る

業務をタスク単位で区分けし、対応時間を設定することで、効率的にタスクを進めることができます。例えば、午前中は資料作成とメール対応、午後は会議など、時間を区切って業務を進めることが有効です。

筆者の場合は、Googleカレンダーを活用してスケジュール管理しています。1日のタスクを時間ごとにカレンダー上に記載していき、完了したタスクは「済」と書くようにしています。

パーキングロット法を活用する

パーキングロット法は、急な仕事が入った時に、今までしていた仕事を一旦保留する方法論です。即座に優先度を変更する際に役立つテクニックです。

タスク管理ツールやメモに、実施したところまでをメモしておき、緊急性の高い仕事を先に終わらせてしまう方法です。頭を切り替えるために、あえてタスク管理ツールやメモ帳に記載することは非常に大切です。

見える化することで切り離すことができる

人は自分の中に蓄積されている状態を、外に放出することで切り離すことができます。

メモ帳に書き出すことで、自分の中の進行中タスクを切り出すことが可能なのです。頭で理解するよりも実際に行動してみると実感できると思いますので、ぜひトライしてみてください。

仕事を早くこなすための技術を身につける

仕事を迅速にこなすための技術を身につけることも重要です。

例えば、タイピングスピードを上げる、ショートカットキーを活用するなど、効率的に業務を進めるための技術を習得するなどのテクニックは非常に有効です。

仕事が早い人についての詳細は下記をご参照ください。

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まとめ

マルチタスクは、現代のビジネス環境において非常に重要なスキルです。マルチタスクを身につけることで、スキルアップすることができ、キャリアの幅が広がり、収入アップにもつながるはずです。

マルチタスクが苦手だったとしても、記載してきたようなタスク管理などのテクニックを活用することで得意に変えることができます。マルチタスク能力を高めて損はないと思いますので、ぜひチャレンジしてみてください。

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この記事を書いた人

古川 賢人のアバター 古川 賢人 事業開発.com編集長/株式会社イフビズ代表

事業家、起業家。ベンチャー企業創業および新規事業開発〜運用、大企業での新規事業開発〜運用まで経験。世界的経済誌Forbesにてアジアで活躍する30歳未満のリーダー人材(Forbes 30 Under 30 Asia 2021)として選出された他、グッドデザイン賞、日本ギフト大賞、ACC等受賞経験あり。事業開発人材=事業家の働きやすい環境作りや事業家育成が企業成長及び経済成長の鍵と考えている。

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