事業企画職をご存知でしょうか?
事業企画職は、企画立案の観点から、新規事業の立ち上げや既存事業の拡大を目指し、企業の将来を見据えた戦略を立てる専門職です。つまり、事業企画は、企業の成長と成功に欠かせない重要な役割を担っているのです。
本記事では、事業企画の仕事内容、ミッション、やりがい、求められるスキル、そしてキャリアパスについて詳しく解説します。
この記事を読むとわかること
・事業企画の仕事内容がわかる
・事業企画のやりがいや求められるスキルがわかる
・事業開発のキャリアパスがわかる
この記事を書いた人
古川賢人 事業開発.com編集長/株式会社イフビズ代表取締役
事業家、起業家。ベンチャー企業創業および事業開発〜運用、大企業での事業開発〜運用まで経験。世界的経済誌Forbesにてアジアで活躍する30歳未満のリーダー人材(Forbes 30 Under 30 Asia 2021)として選出された他、グッドデザイン賞、日本ギフト大賞、ACC等受賞経験あり。事業開発人材=事業家の働きやすい環境作りや事業家育成が企業成長及び経済成長の鍵と考えている。
事業企画について
まずは事業企画職についての理解を深めていきましょう。
事業企画の仕事内容
事業企画の主な仕事内容は、事業企画は、経営資源を活用した戦略や企画立案を行います。
具体的には、市場調査を行い、ビジネスチャンスを見つけ出し、そのチャンスを事業化するためのプランを策定します。また、事業の改善や拡大策を考え、社内外の関係者と協力してプロジェクトを推進します。
事業企画職の業務は多岐にわたります。調査、データ集計、戦略設計、企画立案、実行計画書の策定など、経営的な観点も必要な仕事です。時に現場での対応も求められますので、プロジェクトマネジメントスキルも必要になります。
事業推進、事業開発との違い
事業企画と事業推進、事業開発は似ているようで異なります。
事業推進は記載の通りですが、経営課題、事業課題の解決のための活動を行います。事業開発は、新規事業の立ち上げからグロースまで現場監督として事業をリードします。事業企画は、経営資源を活用した戦略や企画立案を行います。
正直どの職種も重なる部分がありますし、企業によってもその意味の定義が曖昧だったりもします。それぞれ似ている職種ではありますが、目的意識と実施内容が異なるものだと理解してください。
事業企画のミッション
事業企画職が担うミッションについて見ていきましょう。経営資源を活用した戦略や企画立案が大きなミッションですが、個別具体のミッションを理解しましょう。
新規事業の立ち上げ
新規事業の立ち上げは、事業企画の最もチャレンジングであり、やりがいのあるミッションです。市場のニーズを分析し、それに応える新しい製品やサービスを企画・開発します。この過程では、リスク管理や資金調達も重要な役割を果たします。
経営資源を考慮した際に、アセットの有効活用は売上の増加とともに利益率改善の期待ができます。新規事業立ち上げにより、企業が複数の収益源を持つことのメリットは、収益の安定化やリスク分散です。
一つの事業が不振に陥った場合でも、他の事業が収益を支えることで、企業全体の経営安定性が向上します。また、異なる市場に進出することで、新しい顧客層を獲得し、企業のブランド力を強化することができます。
事業の方向性やビジョンの明確化
事業の方向性やビジョンを決めることで、会社全体の方向性を策定します。非常に大きな話ですが、経営層や事業部長の側近として事業のロードマップを検討することは大きなやりがいのある仕事です。
事業企画のやりがい
ミドル〜ハイレイヤーの多い事業企画のやりがいについて解説していきましょう。
事業課題を解決できる
事業企画の魅力の一つは、企業が直面する課題を解決し、新しい価値を創造できる点です。問題解決のスキルや創造的なアイデアをフルに活用し、事業課題を解決するのです。課題解決のプロセスを通じて、企業の成長に寄与する実感を得ることができます。
具体的な事業課題の解決事例としては、市場シェアの拡大やコスト削減、新製品の開発などが挙げられます。例えば、新たなマーケティング戦略を立案し、売上を大幅に伸ばすことができたり、効率的な生産プロセスを導入することで、コスト削減を実現したりと、ビジネス上のインパクトが大きな仕事です。
事業のグロースに向き合える
事業企画職は、企業の成長に直接貢献できるポジションです。新しい市場を開拓し、製品やサービスを拡大することで、企業の発展に寄与することが可能です。
この達成感は、大きなモチベーションとなります。成長の過程で得られる経験は、個人のキャリア形成にも大いに役立ちます。
企業の成長に寄与するためには、常に市場の動向を把握し、競合他社との競争に勝つための戦略を立てることが求められます。新しい技術やトレンドをいち早く取り入れ、柔軟に対応する姿勢が重要です。また、チームでの協力やリーダーシップも成長を促進する鍵となります。
事業企画で求められるスキル
仕事の幅が広く、役割も大きな事業企画職では必要なスキルについて解説していきます。
戦略的思考能力
戦略的思考能力は、長期的な視点で物事を捉え、最適な戦略を立案するために必要なスキルです。市場環境の変化を予測し、それに対応する戦略を策定する力が求められます。
戦略的思考能力を高めるためには、常に最新の市場情報を収集し、分析することが必要です。また、過去の成功事例や失敗事例を学び、そこから教訓を得ることも重要です。
リサーチ能力
リサーチ能力は、正確な市場調査やデータ分析を行い、情報に基づいた意思決定をするために不可欠です。
これにより、新しいビジネスチャンスを見つけ出すことができます。質の高いリサーチは、事業企画の成功に直結します。
マーケティング能力
マーケティング能力は、製品やサービスを効果的に市場に導入し、顧客のニーズに応えるためのスキルです。
ターゲット市場の選定やプロモーション戦略の策定が含まれます。成功するマーケティング戦略は、企業の売上を大きく伸ばします。
プレゼンテーション能力
プレゼンテーション能力は、アイデアや計画を社内外のステークホルダーにわかりやすく伝えるために必要です。
効果的なプレゼンテーションは、プロジェクトの推進力となります。説得力のあるプレゼンテーションスキルは、事業を推進する上で非常に重要です。
プロジェクトマネジメント能力
戦略から実行までを担う際には、プロジェクトマネジメント能力が必要になります。プロジェクトマネジメントでは、企画を管理・推進し、メンバーのモチベーションを維持する必要もあります。
経営資源を有効に活用しながら、企画を成功に導くには、プロジェクトマネジメント能力が必要なのです。
事業企画のキャリアパス
最後に、事業企画職のキャリアパスをご紹介します。
事業部長への道
事業企画での経験を積むことで、事業部長として事業をリードする役割を担うことができます。このポジションでは、さらに高度な戦略立案やチームマネジメントスキルが求められます。事業部長は、企業の未来を切り拓くキーパーソンとなります。
新規事業部長になるためには、幅広い知識と経験を持ち、リーダーシップを発揮することが求められます。チームを効果的にマネジメントし、メンバーのモチベーションを高めることが重要です。また、経営層とのコミュニケーション能力も不可欠です。
事業推進、事業開発への道
事業企画の経験を活かして、事業推進や事業開発の専門職に進むことも可能です。
企業の成長を支えるさまざまなプロジェクトに関わることができます。各部門の連携を強化し、全体のシナジーを生み出す役割を果たします。
専門キャリアへの道
事業企画のスキルは、コンサルティングや経営企画など、さまざまな専門キャリアにも応用できます。特定の分野で専門性を高めることで、さらに幅広いキャリアパスを選択できます。
事業企画の仕事を行なっていく中で自分の得意な分野ややりたい仕事が見つかった場合は、ぜひ専門的なキャリアも検討してみてください。
まとめ
事業企画は、企業の成長と成功に不可欠な役割を果たす重要な職種です。
事業企画職としてのキャリアを構築することで、多くのスキルセットを獲得し、多様なキャリアの幅を選択することが可能となります。
難易度の高い職種ではありますが、チャレンジのしがいが十分にある仕事です。この記事を読むことで事業企画職に興味を持っていただけたら幸いです。
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